ロンドンで治験を受けてみた話
日本にいたときから何気に気になっていた治験。
今回は私がイギリスで受けた治験の体験談について書いていきたいと思います。
気になっている方の参考になれば幸いです。
結論
結論を言うと、個人的には受けてみてよかったと思っています。
理由)
・なんといってもやっぱり結構な報酬がもらえたから。
・未知のもの、ちょっと怖いものだっのが、
実体験で実際はどういうものなのかが分かった。
・変わった経験ができた。
きっかけ
やっぱり治験報酬には常々魅力を感じており、
日本にいる時から一度は受けてみたいと思っていた治験。
日本国内でも受けてみようと、何度か試みたことはあったのですが
受けるための条件が結構厳しく、そもそも受けられる治験がほとんどなかったり、
やっと受けられそうな案件が出てきても、うまくまとまった休みが取れなかったり。。。
(今回日本から来ていた被験者仲間もそのように言っていました。)
そうこうしているうちに、治験に対する、いわゆる良くない情報を見てしまい
『治験やっぱり怖いな。健康が一番大事だ。治験が今まで受けられなかったのは
きっと神様が健康を大事にしろって言っているんだ』と解釈
その後治験に興味があると言っている友達がいたとき、
『絶対やめた方がいい!』とまで言っていました😂
ところがある日、IGのストーリー広告で今回受けた治験の募集が出てきました。
というのも、広告って大体興味があるものが出てくる傾向にあると思うんですが
ロンドンに来て就活中に治験のスタッフ側の求人に応募したことがあるからだと思います。
(受ける側じゃなくスタッフならいいかと考えていたんですね)
そこから、興味に再び火が付き、詳細を調べてみることに。
特に安全性についてが不安だったのですが、オンライン上の情報はもちろん
登録時の担当者の電話などでも安心できるのかなと思えるようになりました。
不安すぎて、最初の電話で担当者さんに
『報酬が大きいってことはそれだけ危険ってことではないんですか?』と聞いたりもしました。
回答は、
『そういうわけではなく、被験者の協力に費やす時間や労力が大きい分、
報酬も高くなっている』とのことでした。
一番の安心部分としては、取り扱っている治験薬が
『既に海外で市販されてるもの且つ、日本ではまだ未販売のもで今後日本で販売するための治験』
ということでした。未知のものではなく、すでに市販されているものだったら
かなり安心できるなと、今回受けてみる決心に至りました。
治験内容
今回私が、どんな治験を受けたのかの詳細です。
私が受けたのは 乾癬(かんせん)の薬の治験で
10泊入院+15日通院 治験報酬最大£6080 (別途+交通費、生活費)
場所はLeeds 治験施設LabCorp社 (Leeds 大学の敷地内にあります)
〠:LabCorp Clinical Research Unit
腹膜注射一回して、あとはバイタルチェックと採血の繰り返しでした。
治験薬は既に海外で市販されてるもの且つ、日本ではまだ未販売のもで
今後日本で販売するための治験でした。
治験中の様子
登録から入院、通院までの流れです。
■登録
まずは治験を受けるために、治験の会社に登録します。
治験の会社に関してはページ最下部 参考欄にURLを記載しています。
登録完了メールに、その時募集中の治験案件概要、日程も記載があります。
被験者候補になったら、まずは電話問診を行い、
該当の治験への参加基準の確認、内容の説明や注意事項の確認を行います。
■事前検診
電話問診での確認で、基準を満たしていれば事前検診に進みます。
事前検診① 治験施設訪問 (コロナ検査、尿検査、血液検査、誓約書確認など約4時間)
事前検診② GPオンライン受診 (ドクターより治験前の体調、状態についてGoogle meetでテレビ電話問診)
■事前検診~入院までの間
事前検診の結果次第で、投薬者候補になれるかどうか来ますのですが、連絡なかなか来ず。
入院日前日にやっと連絡が来て、投薬者候補になったとのこと。いそいで入院準備。
(選ばれる前提でスケジュール調整していたので、選ばれなかったらきっと旅に出てました)
■入院中
・1日目 投薬
・2日目 各検査(血液、血圧、体温測定、問診、時々検尿)※
・3日目 ,,
・4日目 ,,
・5日目 ,,
・6日目 ,,
・7日目 ,,
・8日目 ,,
・9日目 ,,
・10日目 ,, →退院
※各検査は朝9:00~行われて十数分で終わり、その後はフリー。結構暇です。
散歩の時間が一日1~2回あり、その時だけ施設の中庭(外)に出られます。
食堂の横にリラックスできる部屋もあります。
大きなテレビ、テレビゲーム、ソファ、ビリヤード台などがあります。
自分のベッドか、そこで過ごすしかないです。
私はそこでストレッチをしたり、簡単なヨガをしたり、
オンラインでできる仕事をしたりして大半を過ごしていました☺
入院中の食事
こんな感じでした。見た目よく、量も結構ありました🍽
朝食は毎日同じ【トースト、コーン、牛乳、オレンジ水】です。(左上写真)
昼食、夕食はいろんなメニューがありました。
今回の治験は日本人とイギリス人が参加していたのですが
時々違ったメニュー(日本人には和食、イギリス人には欧米食)を提供ることもありました:)
美味しいかといわれたら。。。まぁ機会があれば試してみてください;)
■通院
・11日~15日目 ,, (入院中と同じ検査)
・16日目から終わりまで ,, (入院中と同じ検査)
11~15日目の連続五日間はリーズで宿をとって通院。
16日目以降は週一回ペースのチェックだったので、
ロンドンに戻って普通通り生活しつつ、通院日に電車で訪問していました。
報酬内訳
治験に興味を持つ人が一番興味をもつ部分ではないでしょうか☺
治験の種類やその時にもよると思いますが
参考に私が受けたときはこんな支払いスケジュールでした。
Day
0 入院
1 投薬
10 退院 交通費4回分(£140×4)
11 外来①
12 外来②
13 外来③
14 外来④ 交通費4回分(£140×4)報酬1回目 £750
15 外来⑤ 生活費£35
21 外来⑥
29 外来⑦ 生活費£98
36 外来⑧ 交通費4回分(£140×4)
43 外来⑨ 生活費£98
50 外来⑩
57 外来⑪ 交通費4回分(£140×4) 報酬2回目 £1,000
生活費£98
64 外来⑫
71 外来⑬ 生活費£98
85 外来訪⑭ 生活費£98
113 最終事後検診 報酬最後 £4,330
生活費£196
(すみません、近いうちに見やすく表にします💦)
記載の振込予定日となっており、
私の時はその日から基本10営業日程度での送金でした。
目安なのでずれることも多少ありますのであまりピリピリせず🌸
知人が、以前Twitterで
報酬を受け取れなくて『UK治験』とバトった人がいるのを見た
と話していましたが、ちゃんと受け取れるのでご安心してください☺
送金ごとに確認を取り合いますし、
もし金額に間違いがある場合はその旨伝えれば
ちゃんと振り込んでもらえます。
しっかり連絡を取り合うようにしましょう。
銀行送金もしくはPaypalにて治験施設から支払われます。
銀行送金の場合、イギリス在住の方はイギリスの銀行口座に。
イギリス非居住者の方は非居住者でも作成可能なWise口座を作成して受け取ります。
日本からの参加ももちろんOK
私が参加した治験グループでは、私以外の日本人は全員、
治験を受けるためだけに渡英してきていて私もびっくりしました。
日本から受けに来る場合、よく心配されるのが交通費と宿ですが
もちろん、報酬とは別に支給されていますし、宿も会社のほうで準備されています。
私はロンドン在住なので、聞いた話になるのですが、
治験で滞在中そこの家賃はなしで、
週£1だけ各自払って共有で必要なもの(洗剤等)を買ってるって言っていました。
◎こんな人に向いている?
・求職、休職の人
・リモートワークやフリーランスの人
・学生の長期休暇中
同じグループの日本からの被験者は、まさに上記の状況の方でした☺
関連英語
・Clinical trial:治験
・urine test:尿検査 (患者向け) / urinalysis(医学用語)
(カタカナでユーリンテスト。アンモニアのイメージが強かったので最初名に結ってるかわからなかった)
・symptoms : 症状
例)Have you had any symptoms
(前回からなに変わったことはありましたか?)
と外来時によく聞かれていました。
・Please lie on your [back / stomach / side].
([仰向けに/ うつ伏せに/ 横向きに]なってください。)
・squeeze : 絞る
例)put your thumb into the palm of your hand and squeeze.
(親指を掌に入れるようにして握ってください) 献血時によく使われます。
参考
※治験の詳細に興味のある方はご連絡下さい。
紹介制度があり、お互い報酬が入ります。
※本記事は私の一体験談で、治験を推奨するものではありません。
ご興味のある場合は、相談や紹介が可能ですが、
責任は負いかねますので、最終的な判断はご自身でお願いいたします。